09.名付けられない感情
- マギー

- 2021年12月27日
- 読了時間: 4分
カガリは、アスランのことを好きになっているのか?いや、愛しているのか?
そんなこと、疑うことなんて今まで一度もなかったのだけど、
ふと、アニメ本編では、あまりにもカガリ→アスランの描写が少なくて、この二人は愛し合っているなんて空想にすぎないと言われても、そんな感じがしなくもないですね。
アスランはどれだけカガリのことが好きなのか、言うまでもないほどはっきりしているが、カガリの視点は、自分なりに考えました。
カガリはアスランのこと、心の底から愛していると思います。
国の代表首長として振る舞いをしつつも、一人の恋する女の子としての気持ちを抹殺しきれず、アスランのことを気にしていた。
特に、ミネルバに滞在していたときに、人一倍繊細な観察力を持つカガリが、アスランに向ける慕われる目線に気づかないはずがない。
それより以前、ザクに入り込んでからの戦いをカガリは見てきたから、アスランをこれ以上自分の側にのうのうと放置するわけないことに痛感しているはずだ。
だからアスランがプラントに行くと申し出をされても、カガリは断りきれなかった。
オーブ、そして自分の側に、アスランはただ辛い思いをさせるだけだと、どこかわかっていたかもしれない。
旅立つ前に、アスランがカガリに対する思いを具現化にするもの、赤い石の指輪を渡された想定外の事件がありました。
「恋する女の子として」すぐ露わになり、カガリは渡し方に迷惑を感じながらも嬉しさを感じた笑顔を見せた。
好きな人に指輪をもらったら嬉しくないはずがない。たとえそれが自分を縛ることになるとしても。
ましてやそれは、言葉や感情をあまり表に出さないアスランからだった、
余計嬉しくてしょうがないだろう。
余計に、「恋する女の子として」の気持ちを抹殺できなくなるだろう。
だから、国の代表首長として、国のためならばなんだってする(好きでもない人と結婚することも含めた)覚悟があっても、本当に大好きな人からもらった思い(指輪)を海にでも森にでも捨てて綺麗サッパリ割り切ることができず、そのまま指輪を返すことを選んだカガリは、苦しむほどにアスランのことを愛しているんだと思います。
割り切りたければ、アスランに黙って指輪を捨ててもいいじゃない?
だって、結婚すること自体も、アスランに黙っているのだから、指輪なんて些細なことでしかないでしょう?
それができなかった、カガリです。式場に向かう車の中で涙を流しながら、
目に映るのは、民衆の笑顔ではなく、初対面で無人島での殺し合いだった。
耳に響くのは民衆の歓声ではなく、「君は俺が守る」だった。
悲しいことも、辛いことも、怒ったことも、泣いたことも、笑ったことも、ともに時間を過ごしていたアスランの言葉も行動も、とっくにカガリの心を奪っていた。
カガリも知らぬ間にアスランという存在を、「好き」以上に大切に思っていた。
きっかけなんて、なかったかもしれない。きっとカガリ自身も自覚することもないでしょう。
他人に対して観察力はよいものの、自分のことなんて後回しにしがち、それは「国の代表首長として」となる前に「ウズミの娘」の時点で身につけていた、デメリットという特徴だったかもしれません。
なにせ、いずれ「国の立場」に立つ人が、「自分」のことばかりを考えてはいけないからだ。
カガリは最後まで、アスランのことを諦めないでいると思います。
結婚未遂のときも、悲しく指輪を光らせながら「戻らないのか?」と聞くときも、傷だらけの状態で運ばれるときも、宇宙に旅立つ前にギュッと抱きしめられるときも。
ただ、カガリの周りにも、アスランの周りにも、いろいろあって、それを経てカガリはもう二度と「恋する女の子として」アスランを愛することができないとわかりきったから、今度はどんな立場でアスランを愛し続けられるのか、まだわからないから、その答えを見つけるまで大切すぎた指輪を仕舞うことにしたと思います。
これが、不器用なオーブの代表首長なりの、精一杯の愛情だと思います。
それでも、アスランもカガリも、お互いも諦めがよくない人だから、好きな人のこと、簡単に手放しできるわけないですね。





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